クルスは、炎が飛び交っている空域に近付くにつれ、戸惑ってしまった。 敵味方の区別がつかない。 月明かりと鳴き声で、微かに居場所は知れるものの、ドラゴンや、その乗り手が身につけているはずの紋章やチーフなどは、 全く見えない。 それどころか、ちょ…
オルクに乗って上空へ舞い上がると、気分も一気に高揚した。 かがり火のある地上と違って、夜の空の闇はまとわりつくように深く、 月明かりが、自分の手元をぼんやりと照らすばかり。 夜中にこうして飛ぶのは久し振りだったが、 恐ろしさよりも神秘さを、マ…
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